
(副助)
種々の語語句に付く。
(1)不確かな気持ちを表す。
「なんのこと―さっぱりわからない」「なんだ―おかしいぞ」
(2)疑いの気持ちを添えて、推量する時に用いる。「…かもしれない」の形をとることがある。
「気のせい―少し寒くなった」「彼の話は本当―もしれない」

(係助)
種々の語語句に付いて、文末の述語を連体形で結ぶ。普通、上に疑問語がくる。
(1)疑い問いかけの気持ちを表す。
「いかに思ひて―、なんぢら難
(かた)きものと申すべき/竹取」
(2)不定の気持ちを表す。
「いづれの御時に―、女御更衣あまたさぶらひ給ひける中に/源氏(桐壺)」
(3)反語の気持ちを表す。「かは」「かも」となることが多い。
「世の中はなに―つねなる/古今(雑下)」「鳶
(とび)のゐたらんは、何―は苦しかるべき/徒然 10」

(並立助)
体言や用言、その他の語に付く。いくつかのものを並べあげて、そのうちの一つを選ばせたり、そのいずれともはっきりしないさまを述べたりするのに用いる。
(1)「…か…か」の形で用いられる。
「 A ― B ―、まだ決まっていない」「生―死―、それが問題だ」「やる―どう―、はっきりしろ」
(2)「…か…」の形で用いられる。
「私も以前一度―二度聞いたことがある」

(終助)
文末にある種々の語に付く。古語では活用する語の場合その連体形に付く。
(1)疑い問いかけの気持ちを表す。
「なぜ人間は死ぬのでしょう―」「あなたはどなたです―」
(2)確かめの気持ちを表す。
「いい―、しっかりやれよ」「どうしても行くの―」
(3)反語を表す。「う」「よう」を受けることが多い。
「果たしてそれが真実といえよう―」「誰がそんなことする―い」
(4)反駁
(はんばく)する気持ちを表す。
「本当にそうでしょう―」
(5)相手をなじる気持ちを表す。
「そんなことをする人があります―」「人のいうことがわからないの―」
(6)念を押す気持ちを添える。「…ではないか」の形をとることが多い。
「早く起きなさいといったではない―」
(7)誘い依頼の気持ちを表す。「う」「よう」「ない」などを受ける。
「コーヒーでも飲もう―」「やってみようじゃない―」
(8)遠回しに命令する気持ちを表す。「…たらどうか」の形をとることもある。
「あれこれ考えるよりやってみたらどう―」
(9)独り合点の気持ちを表す。詠嘆回想の気持ちが強い。
「『春はあけぼの』―、いい文句だな」「そう―、失敗だったの―」
(10)願望を表す。「…ないかな」の形をとることが多い。
「早く休みにならない―なあ」
(11)詠嘆の気持ちを表す。多く、係助詞「も」と併用される。
「白露を珠
(たま)にもぬける春の柳―/古今(春上)」
(12)願望を表す。「てしか」「ぬか」「もが」などの形をとる。
→てしか →もが →ぬか 〔「か」は古くは係助詞であった。その文中における用法は中世前期以後、次第に係りとしての性格を失っていき、中世後期以降副助詞としての用法が一般となる。また文末における用法は、係助詞「や」の衰退に伴い、終助詞としての用法が広く行われるようになった。並立助詞は近世江戸語以降の用法〕